こんにちは。
クルマのカタログを見ると、車種によってはTURBOやSUPERCHARGERという文字があるのを見た事があるのではないでしょうか。
それは何かしら?
と思った方にご説明します。
TURBOは正式にはTURBOCHARGERと呼ばれ、排気ガスの力で動くパワーアップアイテム。
SUPERCHARGERはエンジンの力で動くパワーアップアイテムです。
これがTURBOです。
エンジンが動くと排気ガスが出ますが、 その排気ガスの力でタービン(扇風機の羽に風を当てる事をイメージして下さい)を回して、そのタービンと一緒に回るコンプレッサー(こちらも扇風機の羽が回るイメージをして下さい)をエンジンが吸い込む空気の流れの途中に入れてあげると、コンプレッサーの力で空気が加速されて、より多くの空気をエンジンの中に送りこめるので、より大きなパワーを得られるのです。
SUPERCHARGERの場合は、TURBO同様にコンプレッサーがあるのですが、そのコンプレッサーをエンジンが回転する力で直接回しています。
クルマに採用されているのはTURBOの方が多いですね。
軽自動車でも、最近はTURBOを採用しているクルマが増えて来ています。
軽自動車は排気量が660ccなので、エンジンが一回転で吐き出す排気ガスはおよそ500ミリペットボトル一本分。
マーチの排気量は1200ccなのでおよそその半分くらい。
ですから、TURBOの無い軽自動車はパワー不足を感じる場合が時にはあると思います。
そこでTURBOを採用してパワーアップさせて高速道路などでも余裕ある走りが出来るのですね。
最近よく聞く、ダウンサイジングターボも、排気量を小さくしてTURBOでパワーアップしてダウンサイジング前のエンジンパワー同等にしています。
例えば、クラウンは以前は2500ccのターボ無しエンジンでしたが、ダウンサイジングターボを採用して2000ccのエンジンにTURBOを採用して、2500ccエンジン並みのパワーを得ています。
自動車税もワンランク下の値段になりますし、エンジンが小さくなるので、軽くなり燃費も良くなり、ついでにお財布にも優しくなります。
ちなみに、TURBOもSUPERCHARGERも採用していないエンジンはNAエンジンと呼ばれます。
NAはnatural aspiration(自然吸気)です。
パワーアップするTURBOもSUPERCHARGERも勿論、欠点もあります。
TURBOは排気ガスが少ない時はタービンが回るまでロスがあります(ターボラグと呼ばれます)
加速したいとアクセルを開けてもすぐターボが効かず、排気ガスが多く流れる様になってから加速開始します。
しかし、最近のエンジンでは、工夫されてこのターボラグが少なくなって来ています。
一方、SUPERCHARGERの場合はエンジンの力でコンプレッサーを回していますので、アクセルを開けるとすぐにパワーが出ます。
しかし、SUPERCHARGERはメカニカルチャージャーとも呼ばれるのですが、機械的に動くものなので、摩擦等を考慮して回転数に上限があります。
なので、エンジンの高回転域ではパワーアップアイテムとして使えません。
TURBOにもSUPERCHARGERにもこの様な特性があるので、クルマメーカーもどちらを採用するのが一番いいかを考えて採用しています。
今度、カタログでTURBOやSUPERCHARGERの文字を見た時に、この事をちょっと思い出して頂けたら幸いです。